乳腺外科
乳腺外来受診者数が増加しているため、独立した科としての専門診療提供が必要であるとの観点から乳腺外科が2015年春に設置されました。
精度の高い検診、精査を提供し、最新のガイドラインに準じた乳がん診療はもとより、広範囲の周辺疾患に対応いたします。乳房形成などの整容における選択肢が広がっており、形成外科との協働で実施いたします。
乳腺外来受診者数が増加しているため、独立した科としての専門診療提供が必要であるとの観点から乳腺外科が2015年春に設置されました。
精度の高い検診、精査を提供し、最新のガイドラインに準じた乳がん診療はもとより、広範囲の周辺疾患に対応いたします。乳房形成などの整容における選択肢が広がっており、形成外科との協働で実施いたします。
先進国を中心に「安心出来るがん医療」を目的として、診療の最適化、 均てん化のためのガイドラインが作成されており、診療に当たる専門医、認定医は、このガイドラインに沿った診療を行います。 当科では、米国NCCN、ヨーロッパSt.Gallen、日本乳癌学会のガイドラインに準じた診療を行っております。
現在の手術待ちは、2〜4週間、入院期間は数日程度です。
当院は、精査受診の患者数が多く、最終診断を求めて生検を行った症例数は209件(良性46件、悪性160件)でした。良性症例のうち手術を行った17件の内訳は線維腺腫7例、乳管内乳頭腫4例、葉状腫瘍2例でした(その他省略)。悪性症例では、肉腫などの非上皮性腫瘍はなく全て乳癌でしたが、診断された160例の乳癌症例中、当院で治療を行った132例でした。このうち、10例は手術の対象ではなく、122例において手術を実施しており、進行度別の割合は、0期 11例、I期(早期乳癌)62例、II期 42例、III期 6例、IV期 1例でした。 この数年の傾向として、他院からの紹介や施設入居中に職員に進行した状態で発見されるなどのケースが増えていることがあげられます(当院乳腺外科の認知が地域内で進んだためと考えられます)。手術を実施できなかった10例のうち5例は受診後間もなく亡くなられております。乳癌症例中、検診で見つかる割合は、一時6割を超えておりましたが、昨年は4割弱でした。検診発見群 43例の内訳は、0期(非浸潤癌)6例(検診発見者中14%)、浸潤癌のうちI 期(俗に言う早期乳癌)28例(同 65%)、II 期 8例(同 19%)、III 期 1例(2%)となります。一方、検診以外で発見された79症例では(自覚した場合や施設で指摘されたものも含む)、0期 5例(6%)、I 期 34例(43%)、II 期 34例(43%)、III 期 5例(6%)、IV期 1例(1%)であり、検診による早い段階での診断を期待できることが再確認できます。
次の表1は、昨年の検診発見乳癌手術症例を世界的な基準値との対比としてまとめたものです。いずれの項目でも、カナダやEUの諸外国で設定されている目標値をクリアしております(表1)。この実績は、当院乳腺外科を立ち上げて以来ほぼ安定して毎年確認できており、当院検診での早期診断の精度を期待していただける情報としてお示し致します。
表1 (当院における検診発見乳癌症例のまとめ;2025年度)
| 検診・精査の管理項目 | 精度管理上の目標値 | 当院での値 |
| 全乳癌中の非浸潤癌の割合 | 10~20%(EU評価水準) | 14% |
| 浸潤径1cm以下の割合 | 25~30%以上(EU評価水準) | 50% |
| 浸潤径1.5cm以下の割合 | 50%以上(EU&Canada評価水準) | 81% |
| StageⅡ以上の乳癌の割合 | 30%未満(EU評価水準) | 21% |
| リンパ節転移陰性症例の割合 | 70%以上(EU&Canada評価基準) | 86% |
治療における動向;検診以外で発見された乳癌の場合は、腋窩リンパ節転移率も2倍以上に及ぶことから、腋窩郭清、抗がん剤治療が必要な割合も高くなることから検診喚起は継続して必要であると思われます。有症状および検診発見すべての乳癌の治療動向を見ると、昨年の当院での温存術施行率は約50%、腋窩リンパ節郭清を省略できたものは74 %とほぼ安定した割合に落ち着いています。
一般に乳房再建術(インプラント&自家組織での再建)を希望する患者様は、諸外国に比して日本では少ない印象を受けており、年数件にとどまっています。
近年における乳癌の進歩は薬物療法の進歩と言って良いと思われるほどで、この1~2年の間の新規薬剤開発状況は、これまでにも増してめざましいものがあります。当院ではこれらの注目すべき薬剤をいち早く採用し実臨床に使用しております。今後開発承認されると期待できる新規機序の薬剤においても、またガイドラインの変更においてもタイムラグなくアップデートし、常に最新の治療を行っております。
精度の高い撮影をするために、乳房を引き伸ばしてなるべく平らに圧迫し、乳腺の重なりをできるだけ少なくして、左右の乳房を乳腺専用のレントゲン装置で撮影します。 このため個人差はありますが圧迫する際の痛みが伴うことがあります。マンモグラフィーには写らない乳がんもあることが知られており、 また乳腺濃度の高い方の場合には、乳腺の中に隠れたしこりが見えにくいという弱点があり、超音波検査などを併用することをお勧めする場合があります。
乳房の表面にゼリーをぬって、乳腺専用の超音波装置を乳房にあてて行う痛みのない検査で、放射線の被曝はありません。 また乳腺の発達した若年層の方や妊娠中の方の検査に適しています。
3Tの高性能MRI装置やマルチスライスCTスキャナーを使用してより詳細な評価、診断に役立てています。 デジタルマンモグラフィー撮影機も増設しする予定です。
良悪性を確認する必要がある病変に対しては、最終的に細胞や組織を採取して顕微鏡での検査を行うことは一般的です。 以下の検査が一般的で、1⇒3になるほど採取する検体の量が多くなり、精度も高くなりますが、穿刺する針が太くなり、費用も高くなります。担当医が、個々に適した検査を選択します。
1.細胞診
注射針を病変部に刺し吸引で採取された細胞を顕微鏡で見る。
2.針生検
3.吸引針組織生検
慶應義塾大学 S59卒
日本外科学会 日本乳癌学会
日本癌学会 日本乳癌検診学会
日本癌治療学会
日本外科学会専門医
日本乳癌学会専門医
JABTAS乳房超音波資格認定医
臨床研修指導医
山梨医科大学 S62卒
日本外科学会 日本乳癌学会
日本消化器外科学会 日本腹部救急医学会
日本臨床外科学会
日本外科学会専門医
日本消化器外科学会認定医
日本乳癌学会乳腺認定医
検診マンモグラフィー読影認定医
身体障害者福祉法指定医(膀胱又は直腸機能障害)
身体障害者福祉法指定医(小腸機能障害)
臨床研修指導医
回復期リハ病棟専従医師研修会修了
診療科の紹介