前立腺肥大症に対する内視鏡的前立腺ホルミウムレーザー核出術(HoLEP)

前立腺肥大症は前立腺が肥大することにより、中を貫く尿道が圧迫されて尿の勢いが悪くなったり残尿が多くなり、ついには尿閉(膀胱から尿が出なくなること)に至ることもある疾患です。
HoLEPという最新の手術方法は、内視鏡を尿道から前立腺に通し、 レーザーファイバーと呼ばれる機器を前立腺の内側(内腺)と外側(外腺)の境目に挿入して行います。ホルミウム・ヤグレーザーという種類のレーザー光を照射し、肥大した内腺(腺腫)を外腺からくり貫く手術です。HoLEPによる治療法は、TURP に比べて出血量を少なくすることが可能となり、低侵襲な治療法として注目されています。当科ではおよそ7日間の入院でこの手術をしています。この手術をした方には、尿がすっきり出る様になった、尿の勢いが非常によくなった、残尿感が無くなった、などの感想をいただいています。

HoLEPの特徴
・内視鏡による、体に優しい手術
内視鏡を使用する手術ですので、メスで腹部を切る必要がなく、体への負担がより少ない、など患者さんの生活の質向上に貢献できます

・安全性の高い手術
HoLEP に使用されるホルミウム・ヤグレーザーは、水への吸収率が高いため、組織到達深 度はわずか 0.4mm です。また、ホルミウム・ヤグレーザーは、レーザーファイバーの先端 を組織から 5.0mm 離すと組織に影響を与えません。2.0mm 以下の距離では、組織の切除 が可能となり、同時に組織を焼くことで止血が行われます。そのため、出血が少なく、切除痕の回復も早く、結果的に入院期間も短縮されます

・痛みが少ない手術
HoLEPは前立腺組織のうち、血管が少ない外腺と内腺の境目を切除しますので、出血や術後の痛みが少ない手術です。そのため、鎮痛薬を使用する頻度が少なくなっています。太めのカテーテルを2-3日留置しますので、その違和感は生じることはあります。

・再発の可能性が低い
HoLEP では、肥大した前立腺組織(内腺:腺腫)を核出するため、残存組織が少なく、再発の可能性(約5%)は少なくなります

・保険適応の治療法で、TUR-Pとほぼ費用は同様です

・合併症
少ないですが、手術ですので想定はしながら手術する必要はあります

出血…再度手術室で止血術や輸血の可能性  約2%。退院後も約1ヶ月は再出血の可能性があります
感染(創感染、肺炎、膿瘍形成、敗血症など)→予防的抗菌薬投与
他臓器損傷 膀胱や尿道、左右の尿管口、神経、血管など
尿道カテーテル抜去後の尿閉
尿失禁 急に尿路が拡張されるための一時的な場合がほとんどです
逆行性射精:射精しても精液が膀胱内に出てしまう現象。健康上は問題ありません

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