当院循環器内科桑山明宗医師が治療及び論文執筆に携わった症例報告が、「JACC:Case Reports」に掲載されました。
当院循環器内科桑山明宗医師が治療及び論文執筆に携わった症例報告
「Directional Coronary Atherectomy as a Diagnostic Adjunct in Suspected IgG4- Related Coronary Artery Disease」が、英文医学誌「JACC:Case Reports」に掲載されました。
本論文は、IgG4関連冠動脈疾患が疑われる症例において、方向性冠動脈粥腫切除(DCA)で採取した組織が、診断の補助として役立つ可能性を報告したものです。
当院では今後も、質の高い循環器診療の提供と、臨床成果の国内外への発信に努めてまいります。

LDLコレステロールを厳格に下げても、リポプロテイン(a) [Lp(a)]高値は心血管イベントの「残余リスク」 当院の循環器内科の北原慧医師が本研究に参加・協力し、その成果が2026/5/24にギリシア・アテネで開催された欧州動脈硬化学会にて発表並びにEuropean Heart Journal誌に同時掲載となりました。
国立循環器病研究センター、柏厚生総合病院、近森病院の国内3施設は、ガイドラインに準じた厳格なLDLコレステロール(LDL-C)低下療法下でも、血液中に存在する脂質粒子であるリポプロテイン(a)[Lp(a)]が将来の動脈硬化性心血管疾患リスクを高めるかを検討しました。
研究の背景:リポプロテイン(a)は、動脈硬化症を促進させる作用を有する脂質粒子です。
リポプロテイン(a)高値は、心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化性心血管疾患発症リスクを高めることが報告されており、新たなリスクファクターとして注目されています。
欧州心臓病学会/欧州動脈硬化学会は、リポプロテイン(a)高値を呈する症例においては、ガイドラインに準じて他のリスク因子の管理を行うことを推奨しています。
LDL-C管理は、動脈硬化性心血管疾患発症リスク低減において重要な予防対策であり、狭心症・心筋梗塞などの冠動脈疾患を有する症例はLDL-C⟨55を目標とすることが推奨されています。
このような厳格なLDL-C管理により、リポプロテイン(a)に起因する動脈硬化性心血管疾患発症リスクが低減されるかどうかは不明なままでした。
方法:日本国内3施設より、冠動脈疾患と診断されカテーテル治療を施行した1581例を後ろ向きに登録しました。
カテーテル治療施行から2ヶ月時点でのLDL-C値とリポプロテイン(a)値を測定しました。
3年以上の観察期間における、心血管疾患発生有無(心臓死、非致死性心筋梗塞、血行再建術)を調査しました。
結果:5.1年の観察期間において、LDL-C目標値未達成(LDL-C≥55mg/dL)の症例の21.3%において心血管疾患が発生した。
その発生率は、リポプロテイン(a)値の上昇とともに増加しました。
LDL-C目標値達成(LDL-C⟨55mg/dL)症例においては、心血管疾患の発生率は4.3%にまで低下していました。
しかしながら、LDL-C⟨55mg/dLの管理下でも、リポプロテイン(a)値は心血管疾患発生リスクに寄与する独立した因子でした。
リポプロテイン(a)⟨30 mg/dLの症例群に比して、リポプロテイン(a) 30-50, ≥50mg/dLの症例における心血管疾患発生リスクは約3倍、7倍と高率でした。
LDL-C⟨55mg/dLを達成した症例において、心血管疾患発生リスクを予測するLp(a)のカットオフ値は28.2 mg/dLでした。
今後の展望:LDL-C目標値達成(LDL-C⟨55mg/dL)により、リポプロテイン(a)に起因する心血管疾患発生リスクは低減していました。
しかしながら、LDL-C目標値達成下でも、リポプロテイン(a)高値は依然として心血管疾患発生率の増加に寄与していました。
現在、リポプロテイン(a)を標的とした治療の有効性を検証する臨床試験が進行中であり、将来的にはLDL-C⟨55mg/dLを達成下でも、リポプロテイン(a)高値を呈する症例への有効性が期待されます。
注釈:LDL-C = low-density lipoprotein cholesterol 低比重リポ蛋白コレステロール。
いわゆる「悪玉コレステロール」と呼ばれ、肝臓で作られたコレステロールを全身の細胞に運ぶ役割を持つ脂質です。
血液中で増えすぎると動脈硬化を進め、長期的には心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、末梢動脈疾患などのリスクを高めます。
当院北原慧先生が国立循環器病研究センターの片岡先生らと報告した症例報告が、European Heart Journal – Case Reports Case of the Year 2025に選出されました
IgG4関連冠動脈周囲炎の連続的なIVUS/OCT/PCATを評価した症例報告です。
リンク:Serial inflammation imaging with pericoronary adipose tissue in patients with immunoglobulin G4-related coronary periarteritis: a case report | European Heart Journal – Case Reports | Oxford Academic

令和6年11月30日付読売千葉版に掲載されました

第56回日本心血管インターベンション治療学会 関東甲信越地方会で当院循環器内科と東京理科大学の共同研究が最優秀演題賞を受賞致しました


共同研究先の東京理科大学宮﨑さん(右)と当院循環器内科の藤野医師(左)
受賞日2020年7月24日
理工学研究科 機械工学専攻 宮﨑 蹴、理工学部 機械工学科 准教授 塚原 隆裕、
柏厚生総合病院 循環器内科 藤野 祐介
受賞題目:数値解析を用いた冠動脈狭窄部における不完全圧着ステントの影響評価
第56回日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)関東甲信越地方会においてYIA (Young Investigator Award 臨床研究)として最優秀演題賞を受賞致しました。175件の採択演題から抄録に基づきYIA(臨床研究)セッションの発表5件の一つに選出され、さらに審査を経て最優秀(当セッション)に選ばれました。本研究は,経皮的冠動脈形成術の治療成績の安定化に資することを目指した基礎研究で、冠動脈に留置したステントの拡張不全および圧着不良が与える冠血流への影響について数値流体力学シミュレーションによる解析を実施し実際の患者のOCT(光干渉断層法)画像を用いた冠血流の評価を行いました。
論文業績
循環器内科部長 兼 糖尿病内科センター部長
藤野 祐介


循環器内科
北原 慧


