人工肘関節置換術  -MISを柏で-

人工肘関節置換術とは

人工肘関節置換術は、痛みの原因となる擦り減りや変形を生じた関節表面を取り除いて、人工の肘関節(インプラント)に置き換える手術です。
インプラントは大きく上腕骨と尺骨の2つに分けられます。この2つは金属製ですが、蝶つがい部分の素材は耐久性に優れた超高分子量ポリエチレンでできており、これが軟骨の代わりになります。

この人工肘関節によって正常に近い肘関節の運動が可能となります。

 

最小侵襲手術(MIS: エム・アイ・エス)とは

当センターで行う人工肘関節手術では、積極的に最小侵襲手術、通称“エム・アイ・エス”(MIS:Minimally invasive surgery)を取り入れています。

MIS(エム・アイ・エス)は、筋肉や軟部組織(皮膚等)の損傷や手術後の痛みを最小限にする手術です。

【MISの特徴】
1. 手術直後の痛みが軽減される
2. 機能回復が早くなり、入院期間が短くなる

 

 

MIS 人工肘関節置換術について

当院でのMIS人工肘関節置換術は、國府医師が担当しています。※ 外部での手術研修を経験

これまで人工膝、股関節では、筋肉や腱をできるだけ切離しないMIS手術方法を採用し、痛みの軽減や手術後の早期リハビリ、そして早期社会復帰を推進してきました。
しかし人工肘関節置換術では、多くの施設で肘を伸ばす筋肉(上腕三頭筋)を剥がしたり切離したりしており、肘を伸ばす筋力が著しく低下してしまっています。また、リハビリで肘の運動を開始する時期が遅く、入院期間が長い傾向にありました。私は、こうした状況に疑問を感じ、6年ほど前から上腕三頭筋を切離しないアプローチを開発し、導入してきました。
※ 患者さまの病状により、本法の適応とならない場合があります。

また近年、術後の痛みを最小にする周術期疼痛管理(術中カクテル注射、持続的神経ブロック、オピオイド鎮痛薬などの使用)や身体に優しい麻酔法など、手術に関連するあらゆる侵襲を最小にする試みがなされており、当院でも積極的に導入しています。

 

主な適応疾患

当センターでは人工関節を用いた治療を必要とする、多種多様な疾患に対応しています。

関節変性疾患 変形性肘関節症、関節リウマチに伴う関節変形・関節破壊、強直肘など
外傷性疾患 上腕骨遠位端骨折、上腕骨顆部骨折などの関節内粉砕骨折、肘関節脱臼骨折(粉砕型)など
その他 人工関節置換術後の弛み・摩耗・破損、人工関節周囲骨折など

肘関節の痛みでお悩みの方は、専門医による診察を受けてください。
問診やレントゲン撮影、CT(3次元画像など)検査を行い、専門医が的確に診断します。

また、治療方針の決定にあたっては、最良の治療が行えるように患者さまと一緒に十分なインフォームドコンセント(説明と同意)を行います。

 

主担当医師からのメッセージ

肘が痛い、あるいは十分に動かない、十分に力が入らないといった症状が出てきた場合、生活する上で様々な支障が出てきます。
肘関節が十分に機能しない場合、例えば顔まで手が届かないと首に負担※がかかったり、肩を痛める原因になったりします。特に両肘の痛みや動きが悪いと生活に不自由なだけでなく、介護なしで生きていくことが困難になります。
※ 関節リウマチの場合、首への負担から頚椎の亜脱臼やアライメント異常から脊髄麻痺を生じる場合があります。

痛みのない快適な生活を送るため、私は人工肘関節手術を勧めています。

國府 幸洋

 

 診療科一覧へ戻る

診療科の紹介