糖尿病よろず相談

糖尿病よろず外来の役割

11月14日は、『世界糖尿病デー』といって、『糖尿病の疾患啓発日』になっております。糖尿病を患う方は世界的に増加しており、多くの方がその合併症に苦しんでいます。
最新の患者調査によると日本は317万人の方が、糖尿病に罹患していると言われています(過去最高)。また、糖尿病有病者(糖尿病が強く疑われる人=HbA1cが6.5%以上あるか糖尿病の治療を受けている方)も年々増加しております。糖尿病は40歳を超えると増えはじめ、70歳以上では男性の4人に1人、女性の6人に1人が糖尿病といわれています。糖尿病で治療が必要と診断された人のうち3人に1人は適切な治療を受けていない、途中で中断し重症の合併症が起こってから再度受診するケースが多いということがわかっています。 日本は文化的背景や糖尿病に対する偏見もあり、糖尿病であることを他人に相談できなかったりする方も数多く存在しています。「糖尿病予備軍といわれたけど、どうしたらいいの?」「糖尿病と診断を受けた家族がいるが、どうしたらいいのかわからない。」「治療をしばらくしていないが、病院には行きずらい。どうしよう・・・。」「痩せなさいといわれてもなかなか痩せない。」「運動療法ってどんなことをしたらいいの?」など心配や疑問があれば、糖尿病よろず相談に是非足を運んでください。

日本糖尿病療養指導士(CDEJ)とは?

糖尿病治療にもっとも大切な自己管理(療養)を患者様に指導する医療スタッフのことです。高度でかつ幅広い専門知識をもち、患者様の糖尿病セルフケアを支援します。この資格は、
一定の経験を有し試験に合格した看護師、栄養士、薬剤師、理学療法士、臨床検査技師に与えられ、2001年3月に第1回認定試験が行われました。CDEJに認定されることは、糖尿病の臨床における生活指導のエキスパートであることを意味します。

柏厚生総合病院には、8名のCDEJが勤務しております。糖尿病よろず外来では、CDEJの資格をもつ看護師が、

相談をお受けいたします。必要であれば、各領域(栄養・運動など)から専門的な知識を提供させて頂いております。些細な事でも構いませんので、ぜひ足をお運び下さい。一緒に考えていきましょう。

 

 

相談・指導内容

○糖尿病全般における基礎知識
病態・症状・合併症・検査データの見方など。
○薬物治療について
内服薬・インスリンの作用と副作用、注意点など。
○運動療法について
室内でできる運動や運動時の注意点など。
○血糖測定について
血糖測定の機械について・上手く測定できない時の工夫店など。
○現在の全身状態の把握
検査データーや自覚症状、フットチェックなど。
○日常生活における注意点
季節に応じた注意点など。
○地域との連携
必要時、医療ソーシャルワーカーとの連携をさせて頂いております。

 

スタッフ紹介

○看護師(舘 佐藤 高田)
○管理栄養士 (野村 八十岡)
○薬剤師 (石田 須賀)
○歯科衛生士 (宮崎)
○検査技師 (須藤)
お気軽にご相談ください!

ご案内

○医療相談外来(糖尿病よろず外来)の日程とご予約について
毎月 第2木曜日 14時~17時 実施しております。
ご希望の方は、外来担当医師、内科・糖尿病内科外来の窓口にお声がけください。
外来予約センターからもご予約は可能です。
○外来場所
診察室12(外来予約センターの右側です。)

 

相談内容の例・よくある質問

Q1.糖尿病ってどんな病気?
糖尿病は、血糖値が高くなる病気です。発病の原因によっていくつかのタイプに分けることができます。患者数が最も多いのは「2型糖尿病」というタイプの糖尿病で、日本の糖尿病の患者さんの大多数はこれに該当します。2型糖尿病は「生活習慣病」の代表ともいえる病気で、血糖値が高くなりやすい体質が遺伝し、そのことに生活習慣によるからだへの負担が重なって発病します。

Q2.血糖値はなんですか?
血糖値とは、血液の中のブドウ糖の濃さのことです。血液中のブドウ糖のことを「血糖」といいます。血液の中にどのくらいブドウ糖が溶けているかを表す単位が、「血糖値」です。

Q3.糖尿病と診断されるのは、どんな時ですか?
血糖値がいつも高い状態で推移していると確認された人が糖尿病と診断されます。
確認する一つの方法として「ブドウ糖負荷試験」という検査があります。これは、75gのブドウ糖を溶かした液体を飲んで(からだにブドウ糖の負荷を加え)、そのあとの血糖値の変動から、糖尿病かどうかを調べる検査です。血糖値による診断のほか、HbA1cという検査値によって診断する場合もあります。HbA1cは、検査の時点から過去1~2ヶ月の血糖値の平均値を示す検査値です。検査の時点で血糖値が正常域だとしても、HbA1cが高ければ、過去1~2か月は血糖値が高い状態で推移していたと判断できるので、糖尿病診断の目安になります。

Q4.いったん糖尿病になったら一生治らない?
糖尿病は、「治る」という表現があてはまらない病気です。その理由は、治療によって血糖値を下げることはできても、血糖値が高くないりやすい体質自体を改善するのはできないからです。 糖尿病は「治る病気」でも「治らない病気」でもなく、治療を続け血糖値を限りなく正常に近い範囲にコントロールしていれば、一生、健康な人と同じ状態でいられる病気です。

Q5.治療せずにいると、どうなるの?
合併症が起きてしまいます。糖尿病を治療せずにいたために合併症が進んでしまい、自覚症状が現れて慌てて病院を訪れたものの手遅れで、思い障害に至ってしまうという残念なケースがしばしばあります。

Q6.間食を我慢できません
手近なところに食べ物を置かないようにしてみましょう。菓子類などの買い置きはやめましょう。何かを口にしたくなったら、まず気分転換をしてみましょう。どうしても我慢できなければ、カロリーのないこんにゃく製品、きのこ・海藻サラダなどを食べるのが良い方法です。

Q7.最も適している運動は?
一般的には、からだに酸素を十分とり入れながら行う全身運動(有酸素運動、エアロビクス)がよいとされます。具体的には、ウォーキングや軽めのジョギング、サイクリング、水泳などです。1日平均30分以上、できれば60分近く行うとよいとされています。1回にまとめてこれだけの時間がとれない場合は時間がないからといってあきらめるのではなく、数回に分けて行うようにしましょう。

Q8.インスリン注射の治療は、やめれないのですか?
1型糖尿病の場合は、膵臓でインスリンを作れいない状態ですから、一生続ける必要があります。2型糖尿病の場合は、いったんインスリン療法を開始して厳格な血糖コントロールをしばらく続けていると、インスリンの感受性が高まったり、膵臓のインスリン分泌力が回復することも珍しくなく、その場合はインスリン注射の必要がなくなります。

Q9.家族が糖尿病と言われたけどどうしたらいいの?
糖尿病は生活習慣病であり、家族の一人が診断されたということは、一緒に生活している家族にも糖尿病になる危険が秘められています。糖尿病の食事療法の基本は規則正しい時間に栄養バランスの良い食事をとること、特に甘いもの・塩辛いもの・脂っぽいものは控えることにあります。また、糖尿病はうつ症状の出現率が高くなることが知られていますので、日頃から話す機会を積極的に持ち、思いを共有したり愚痴を聞いたりして、少しでもストレスが軽減できるようにサポートしましょう。

Q⒑フットケアってなんですか?
糖尿病で血糖値が高い状態が長く続くと、糖尿病の3大合併症のひとつである「神経障害」や、「動脈硬化」などが起こります。「動脈硬化」は「血流障害」を起こし、結果、足にさまざまな異常がでやすくなります。また、高血糖の状態はからだの抵抗力を落とすため、最近感染がおこりやすくなります。さらに、糖尿病の合併症である網膜症などで視力が低下しているなどで、足の変化(傷など)に気付きにくく、放置したまま足潰瘍や壊疽などの重大な病変に進行してしまうことがあります。大切な足を守るためには、血糖値を良好にコントロールするとともに、ご自身の日々のお手入れ(フットケア)がカギになりま

★糖尿病に関する全般的な情報を提供するサイトです。ぜひ、ご参考になさってください。
【糖尿病ネットワーク】  http://www.dm-net.co.jp

 

 

 

 

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