ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)

内視鏡外科 ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)

外科・消化器科 諏訪達志

胃がんの標準治療が手術療法であることは今も昔も変わりません。しかし近年の内視鏡治療の進歩により、粘膜内にとどまる早期胃がんであれば内視鏡的に切除できる可能性が出てきました。内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)という方法で、内視鏡の先端から針状の電気メスを出して、腫瘍の下を少しずつ剥離して行くというものです(図1)。

治療対象は、腫瘍の深さが粘膜内にとどまる早期胃がんで、分化型腺がんで潰瘍を伴わないものです。技術的にはもっと大きい病変の切除も可能ですが、外科手術と異なり周囲のリンパ節郭清ができないこともあり、リンパ節転移の可能性の非常に低い病変がESDの治療対象になります。

健康保険適応となった2006年からESDを導入してきました。最近では拡大観察を行う内視鏡スコープの標準使用により、早期胃癌の発見が増加してきています。その結果、年間80件程度のESDを施行しています。また、ESDの適応外と判断された病変でも腹腔鏡を用いての手術が可能な事もありますので、検診で要精査となった方は一度ご相談下さい。

最近の治療例をご紹介します。

切除後に一時的な潰瘍になりますが、自然にできた場合に比べて治癒は早く、通常3週間でほぼ治ります。退院は術後5~10日目に通常可能になります。

 

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